ブレずにいこう!社会福祉士にとって一番大切なこと

てんぱまる
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みなさんどうもこんにちは。

現役で特養の生活相談員として働く「てんぱまる@tenpamal」です。

社会福祉士・公認心理師などの資格を所持しています。

「社会福祉士ってどんな人?」と尋ねると、多くの場合「いろいろと調整してくれる人」「あいだを繋いでくれる人」という答えになります。

あながち間違いではありませんが、これでは社会福祉士として少し寂しい・・

医療・介護・福祉関係者であっても「社会福祉士が何者か?」について明確に答えられる方は少ないでしょう。

この記事では「社会福祉士にとって一番大切なこと」についてお伝えしていきます。

この記事を読むことで、他職種のみなさんこれから社会福祉士の資格取得を考えている人「社会福祉士とは何者なのか?」について、理解を深めることができます。

また、わたしと同じ社会福祉士のみなさんも、自らの専門性について振り返り「自分が何者なのか?」を確かめることができる内容となっています。

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目次

結論

まず結論から言うと社会福祉士にとって一番大切なことは、下記の通りです。

社会福祉士にとって一番大切なこと
  • 「人と環境の交互作用に着目し、包括的に問題を捉えることができるアセスメント力」

この「アセスメント力」こそ社会福祉士にとって最大の武器であり、他の専門職と同じ土俵で発言することができる能力と言えます。

社会福祉士としてクライエントと向き合い、援助する際の根拠ともなり得ます。

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社会福祉士の定義と活動フィールド

それでは、社会福祉士の定義と活動フィールドについて、解説していきます。

社会福祉士の定義

まずは社会福祉士の定義についてお伝えします。

社会福祉士は国家資格(※名称独占)です。

※名称独占とは、資格を所持している人だけが名称を名乗ることができる資格で、まぎらわしい名称を用いることも禁止されています。

「社会福祉士及び介護福祉士法」には、下記のように定義されています。

この法律において「社会福祉士」とは、第二十八条の登録を受け、社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者又は医師その他の保健医療サービスを提供する者その他の関係者(第四十七条において「福祉サービス関係者等」という。)との連絡及び調整その他の援助を行うこと(第七条及び第四十七条の二において「相談援助」という。)を業とする者をいう。

参考:社会福祉士法及び介護福祉士法
てんぱまる
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実際に文字で表すと、とても分かりにくいですね・・・。

簡単にまとめて言うと「相談に応じて調整などの援助を行う福祉専門職」ということになります。

社会福祉士の活動フィールド

そして社会福祉士が活動しているフィールドは、下記の通り多様です。

社会福祉士の活動フィールド
  • 医療機関
  • 介護施設(特別養護老人ホーム・介護老院保険施設・有料老人ホームなど)
  • 地域包括支援センター
  • 居宅介護支援事業所
  • 障害者就業・生活支援センター
  • 障害者施設
  • 児童養護施設
  • 行政(介護・障害・生活福祉課など)
  • 社会福祉協議会
  • 法テラス
  • 刑務所 など

現代は様々な場所で社会福祉士が必要とされています。

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わたしは特養の生活相談員として働いています。

利用者の「生ききる」を支える唯一無二の職種だと思います。

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社会福祉士の専門性と2種類の立ち位置

社会福祉士の専門性

社会福祉士「相談に応じて調整などの援助を行う福祉専門職」であり、「ソーシャルワークの専門職」です。

よって社会福祉士の専門性を理解するには、「ソーシャルワークの概念」を理解することから始める必要があります。

ソーシャルワーク」とは、人(援助対象者)と環境(他者・物・制度・自然など)の交互作用し合う接点に介入し、双方の間にある「障壁」を取り除き、問題の解決を図ることです。また、問題解決のみならず、双方の良い状態が維持できるよう介入することも「ソーシャルワーク」と言えます。

「ソーシャルワークの概念」をわかりやすくイメージ化したものが下記の図1です。

図1 ソーシャルワークの概念

「ソーシャルワークの概念」を読んで、「ん?さっきも読んだような・・・」と思った方は鋭い!

先ほど結論でお伝えした「人と環境の交互作用に着目し、包括的に問題を捉えることができるアセスメント力」は、「ソーシャルワークを正しく実践するために必要な力」だと言い換えることができます。

つまり下記の図2で示しているように、両者はイコールだということになります。

図2 人と環境の交互作用に着目し、包括的に問題を捉えることができるアセスメント力=ソーシャルワークを正しく実践するために必要な力

2種類の立ち位置

さらに専門職には、大きく分けて「2種類の立ち位置」があると理解しておく必要があります。

ひとつは「広範囲に様々な知識・技術を持つ専門職(ジェネラリスト)」、もうひとつは「特定の分野に深い知識・優れた技術を持つ専門職(スペシャリスト)」です。

介護福祉士、医師・看護師・理学療法士などは「スペシャリスト」という立ち位置の専門職です。

これらに対して社会福祉士は「ジェネラリスト」という立ち位置の専門職です。

社会福祉士には、他職種の仕事に一部介入しながら横断的に関わり、協働・連携を実践する専門職であることが求められます。

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アセスメント力が大切なわけ

社会福祉士が「ソーシャルワーク」を実践する際、どのような手順・方法が望ましいでしょう?

「とりあえず」「なんとなく」「以前もそうしたから」などといった理由では、良い援助ができるわけがありません。

社会福祉士は「相談に応じて調整などの援助を行う福祉専門職」として、自らの援助内容に責任を持つ必要があります。

よって「なぜその援助が必要で選択したのか」といった根拠を明確にしておく必要があると言えるでしょう。

個人の主観だけで判断するのではなく、社会福祉士としての「価値」に沿って、クライエントが抱えている問題に向き合うことが求められます。

つまり社会福祉士として優れた「ソーシャルワーク」を実践するためには、「アセスメント力」を高い水準で維持し続けることが必要不可欠と言えるのです。

社会福祉士が行うアセスメントの視点

社会福祉士は決して「問題」ばかりを注視しません

クライエントの「ストレングス(強み)をどう引き出すか?」といった視点も持ち合わせています。

そして「クライエントだけに問題の原因があるわけではない」という捉え方が重要となります。

クライエントが抱えている問題には、環境が原因となっている場合も多く見られます。

社会福祉士は「個人と環境がどのように関係し合い、問題を引き起こしているのか?」という視点で、アセスメント力に長けていなければいけません

アセスメント力を磨き、説明力を高める

社会福祉士は様々な専門職や関係者と協働・連携しながら仕事を進めます。

よって、場面に応じた説明責任が求められます。

「クライエントの問題や強みは何か」「なぜその援助が必要で選択したのか」「社会福祉士としてどのように関わるのか」をわかりやすく言語化し、説明できなければいけません

ここで個人の主観が入ると、社会福祉士としての信頼を得ることが難しくなります。

つまり社会福祉士としての「価値」で、クライエントを捉えることが必要になるのです。

根拠をもって説明することで周囲からの信頼を獲得し、福祉専門職として他職種に対する意見が伝わりやすくなります

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社会福祉士のが抱える悩み

「本来果たすべきソーシャルワークに専念できていない」と感じている社会福祉士の声は、たくさん聞こえてきます。

「介護福祉士はケアで生活を支える人」「医師は診断・治療・薬の処方で身体を治す人」「理学療法士はリハビリで機能回復を助ける人」などと、他職種の仕事は明確です。

しかし「社会福祉士はソーシャルワークをする人」と言われても、明確なイメージを持てる方は多くありません。

なぜならば、これまでお伝えしたように「ソーシャルワークの概念」を理解するには、多少なりとも時間を掛けて説明を受ける必要があるからです。

また一言で「ソーシャルワーク」と言っても、その仕事内容は組織・事業所の規模や社会福祉士個人の特性によって異なるなど、「社会福祉士の仕事」として統一されたものがありません

これらの理由から、社会福祉士は他の専門職に比べて、仕事の内容が言語化しにくいと言えるのです。

さらに社会福祉士は「連絡及び調整その他の援助」「人と環境の交互作用し合う接点に介入する」を実践するなかで、「どの職種が行うべきとも言えない付帯業務(事務・庶務・その他雑務など)」が自然と舞い込みやすくなります

しかし、舞い込んでくるすべての困りごとや依頼を引き受けているようでは、社会福祉士としての専門性が活かしきれず、本来の仕事が後回しになってしまいます。

他職種に対し社会福祉士の専門性を理解して貰えていないことは、みなさん個人だけではなく、組織・事業所全体にとっても損失です。

結果として、クライエントや周囲の関係者にとっての不利益にも繋がります。

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社会福祉士が他職種に理解されるためには

他職種に社会福祉士の専門性を理解して貰うためには、まず社会福祉士が「自らの専門性について理解を深めること」が重要となります。

「他職種に専門性を理解して貰えている社会福祉士」「専門性を発揮している社会福祉士」に共通することは、「インプットとアウトプットを繰り返していること」です。

つまり、自らが行う仕事の目的を考え実践を繰り返すことが、専門性を発揮するための土台づくりになると言えるでしょう。

「ソーシャルワーク」に関する本を読んだり、外部研修に参加することで知識を深め、技術(スキル)アップに繋げることができます。

またわたしの記事を参考にし、社会福祉士の専門性と立ち位置について、他職種に伝える場所と機会(事業所内研修)を設けてみるのも良い方法でしょう。

さらには事業所内で社会福祉士の実習指導者となることで、自身の「ソーシャルワーク」について振り返る機会に繋げたり、他職種へ「ソーシャルワークの概念」について触れて貰う機会とすることも効果的です。

わたしがお勧めするのは、他職種との日常的なコミュニケーションにおいて、「ソーシャルワーク」の言葉を意識して使うことです。

他職種に対し「社会福祉士はソーシャルワーク専門職である」といった印象を与えるきっかけが増えます。

ただしみなさんが「個人と環境の交互作用に着目し、包括的に問題を捉えるアセスメント力」「ソーシャルワークを正しく実践ために必要な力」の大切さについて、自身の言葉でしっかりと説明することができなければ、効果は薄れるでしょう。

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まとめ

最後にもう一度繰り返しますが、「社会福祉士にとって一番大切なこと」は、「人と環境の交互作用に着目し、包括的に問題を捉えることができるアセスメント力」です。

他職種のみなさんに「社会福祉士にとって一番大切なこと」を知って貰うことで、多職種協働・連携がスムーズとなり、よりよい支援に繋がることが期待できます。

また、これから社会福祉士の資格を取得しようと考えている方や、現に社会福祉士として仕事をしている方にとっても「社会福祉士とは何者なのか?」を整理する機会になったのではないでしょうか。

わたし自身も社会福祉士として「アセスメント力」を磨き続け、根拠のあるソーシャルワークに繋げていきたいと思います。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

こころフルネス
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この記事の著者

業界19年目の元介護職。
現在は特養の生活相談員・ケアマネジャーを兼務しています。
地域密着型サービス外部評価調査員・実務者研修講師としても活動中。
マルチーズが好き。

【保有資格】
社会福祉士|介護福祉士|保育士|公認心理師|主任介護支援専門員

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