みなさんどうもこんにちは。
元介護士で、現役ソーシャルワーカー×心理師の「てんぱまる@tenpa_mal」です。
最近、HSPという言葉をよく耳にするようになりました。
- そもそもHSPってなに?
- HSPってどんな特徴なの?
- HSPにはいろいろなタイプがあるって聞いたけど、何が違うの?
- 自分はHSPかもしれない
- HSPだとわかっても、どうしたら良いのかわからない
このような疑問や不安を抱えている方はいませんか?
この記事を読むことで、HSPの基本的な特徴とタイプについて知ることができます。
「HSPについて知りたい」「もしかしたら、自分はHSPかもしれない」と思われている方は必見です。
HSPについて理解を深めることで、自分自身がHSPなのかを判断し、HSPの特徴を活かした生き方ができるようになります。
ぜひ、最後までご覧ください。
そもそもHSPってなに?
まず、HSPについて詳しくわからないという方のために、「そもそもHSPとは何なのか?」についてご説明します。
HSPとは、Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の頭文字をとった呼び方です。
生まれつき「非常に感受性が強く、敏感な気質をもった人」のことを言います。
HSPは、環境や性格など後天的なものではなく、先天的な気質、すなわち生まれもった気質であることがわかっています。
統計的には人口の15〜20%、5人に1人が当てはまる気質です。
決してめずらしい気質ではありませんが、裏を返すと「8割の人がこの気質に当てはまらない」ということになります。
その少数派であるがゆえに、生きづらさや働きづらさを感じ、悩みを抱えているHSPの方はたくさんいます。
HSPのセルフ診断
では、実際に自分はHSPなのかを簡単に診断できる方法があるので、ご紹介します。
HSPの診断は様々なものがありますが、簡単かつ権威性のある下記の「HSPセルフ診断」がおすすめです。
アメリカでも知られている日本語版のテストで、27の質問に答えるだけなので、とても簡単です。
ぜひやってみてください。
HSPの基本的な特徴とは
ここからは、HSPの基本的な特徴についてご説明します。
HSPの定義として、HSPの第一人者でアメリカの心理学者「エレイン・N・アーロン博士」が提唱している分類「DOES」があります。
「DOES」は、HSPの基本的な特徴であるそれぞれの頭文字をとった呼び方です。
頭文字の中身は下記の通りとなります。
では、ひとつずつ解説していきます。
1.D:Depth of processing(深く処理する)
様々な物事と関連づけて、情報を深く処理する傾向があります。
深く考えて慎重に判断するため、行動に移すまでに時間がかかります。
2.O:Overstimulation(過度に刺激を受けやすい)
環境や社会から受ける刺激に対して敏感であるため、疲れやすい特徴があります。
友人と一緒にいると楽しくても、帰宅するとヘトヘトになってしまうのは、この特徴が関係しています。
そのため、多くの人と関わるよりも、ひとりの時間を好む傾向があります。
3.E:Empathy and emotional responsiveness(感受性が強く共感力が強い)
共感力が高いため、相手の気持ちに合わせるのを得意としています。
声のトーンやしぐさなど微細な動きから、相手の感情を読み取ることにも長けています。
人の顔色を伺いすぎたり、相手の気持ちに飲み込まれやすい一面があります。
4.S:Sensitivity to subtleties(あらゆる感覚が鋭い)
五感が非常に繊細であるため、他者が気にしないような音・光・においなどに対して、人一倍敏感に反応します。
時計の秒針の音であったり、テレビ画面の光など、他のことに集中できなくなるほど気になることがあります。
アーロン博士は、この4つ全てが当てはまる場合をHSPであると提言しています。
「考えすぎてしまう」「音やにおいに敏感」「共感しすぎて疲れる」そんな悩みは、HSPの特徴からくるのです。
「わたしって繊細さん?」と感じている方は、診断テストに加えて、この特徴に当てはまるか確認してみるのがよいでしょう。
HSPには4つのタイプがある
HSPには下記の図の通り、4つのタイプがあります。
HSPというと一般的によく言われるのが、「刺激に弱い内向型タイプの人」を指すことが多いと思います。
しかし、HSPの中には刺激を求めたり、外向的なタイプの人もいます。
「活動的だけど、繊細で傷つきやすい」といったようなタイプの方は、さらに周囲に理解されにくく、生きづらさを感じていることが多いのです。
図1に表記されているHSSとは、High Sensation Seeking(ハイ・セーション・シーキング)の頭文字をとった呼び方で、「刺激を求める人」を意味します。
またHSEとは、Highly Sensitive Extrovert(ハイリー・センシティブ・エクストロバート)の頭文字をとった呼び方で、「外向型HSP」を意味します。
では、HSPの4タイプについて、ひとつずつ解説していきます。
1.刺激を求めない内向型の繊細さん…HSP(内向型HSP)
HSPの中で、最も基本となるタイプです。
内向的でありながら刺激を求めず、ひとりの時間を必要とする方が多いです。
主な特徴は下記の通りです。
- 内向的
- ひとりが好き
- 刺激に対してネガティブな影響を受けやすい
- 刺激を避ける
- 社交的ではない
- 危険や変化を好まない
- 物事を深く考える
- ひとりの時間でエネルギーを回復する
- 共感力が強い
とても繊細で共感しやすく、刺激によるダメージを強く受けるタイプと言えます。
ひとりでいることを好み、思考力が強い人が多くクリエイティブな仕事に向いていると言われています。
2.刺激を求めない外交的な繊細さん…HSE(外向型HSP)
社交的で人との交流は好みますが、刺激にはネガティブなタイプです。
主な特徴は下記の通りとなります。
- 外向的
- 人との関わりが必要
- 刺激を積極的に求めない
- 人に優しく聞き上手
- ひとりで考え込むことがある
- 人と触れ合うことが気分転換
- 人と協力することでパフォーマンス向上
- 拒絶・否定されることが怖い
内向型HSPと似ているように思われるかもしれませんが、「外向的だが、刺激を求めない」という部分では真逆の気質です。
外向型HSPの人は、人との交流を好みますが、内向型HSPと同じように繊細な気質をもっています。
そのため、人から拒絶・否定されることを極端に怖がる傾向にあります。
3.刺激を求める内向型の繊細さん…HSS型HSP(刺激追求型+内向型HSP)
内向的ですが、刺激を求めるタイプです。
刺激に敏感である一方、刺激を求めるという、一見すると矛盾した気質の持ち主です。
主な特徴は下記の通りとなります。
- 内向的
- 衝動的
- 刺激に対してポジティブ
- 社交的ではない
- 好奇心旺盛
- 考える前に行動する
- 疲れやすい
- 熱しやすく冷めやすい
- 刺激に立ち向かった結果、心身ともに疲弊する
この矛盾のある気質に、心当たりのある方もいるのではないでしょうか?
周囲に理解されにくい気質ですが、実はとても能力の高い人が多いようです。
HSPの思慮深さとHSSの好奇心旺盛な特性によって、勉強熱心で多くの知識をもっている人が多いと言われています。
刺激を求める外交的な繊細さん…HSS型HSE(刺激追求型+外交型HSP)
繊細ですが、外向的かつ刺激を求めるタイプです。
主な特徴は下記の通りとなります。
- 外向的
- 些細な言葉で傷つく(社交的なのでより傷つきやすい)
- 疲労が激しい(HSS型HSPより疲れやすい)
- アクティブに人と関われる
- 人と一緒に行動できる
- リーダーシップが取れる
- 人から好かれやすい
- すぐに行動へ移す
- 人との調和が取れないと本領が発揮できない
- 考える時間が必要だが、考え込むとストレスになる
社交的で共感力が高く、細やかな気遣いができるため、「できる人」と思われることが多いのがこのタイプです。
何でもできてしまうエリートのように思われがちですが、HSPの繊細な気質をもっているため、他の人が気づかないところで悩みを抱えていることがあります。
アクティブであるがゆえに傷つきやすく、疲れやすい気質でもあると言えるでしょう。
【まとめ】HSPの特徴を理解し、上手に付き合っていこう
一般的に認知されているHSPの特徴以外にも、様々な特徴があることから、一見するとHSPだと思われないタイプもあります。
そのためHSPの人は、人知れず様々な悩みを抱えていることが多いのです。
ただひとつ言えることは、どのタイプにも「繊細さ」という特徴があるということです。
つまり、どのHSPであっても、心身ともに疲れやすく、ストレスをためやすい傾向にあるのです。
「HSP気質だから福祉・介護職として働くのはムリ」と思っている方はいませんか?
実際にHSPの人から、「福祉・介護職として働くのは辛いと感じる」という声は、よく耳にします。
しかしHSPだからといって、福祉・介護職が向いていないというわけではありません。
今回の記事でHSPについての理解が深まり、HSPの特徴を活かした働き方・上手な生き方に繋がることを願います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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