みなさんどうもこんにちは。
現役で特養の生活相談員として働く「てんぱまる@tenpamal」です。
社会福祉士・公認心理師などの資格を所持しています。
- 退職したいけれど、何から手をつけたらいいの?
- どんな手続きが必要なの?
- 職場には、どのくらい前から伝えればよいの?
- 上司から引き止められたらどうしよう・・・
- できるだけ円満退職したい
このような不安・悩みを抱えている人には必見です。
この記事では、特養の生活相談員になりたい人が退職するまでの流れや退職後の手続き、引き止め上司への対処法などをわかりやすく解説していきます。
みなさんがスムーズに円満退職するための参考になるでしょう。
退職するまでの流れ
まずは、一般的な退職するまでの流れを確認しておきましょう。
あらかじめ早い段階で退職の予定が決まっている場合は、3ヶ月以上前でも上司に伝えると良いでしょう。
みまさんが退職するまでに、施設・事業所側で、人事異動・新採用などの対応がしやすくなるため、円満退職に繋がります。
また、引継ぎに時間がかかることが想定される場合は、2カ月以上前でも退職届を提出し、計画的に引継ぎを行うと良いでしょう。
>>今すぐ実践しよう!福祉・介護職の転職で失敗・後悔しないための行動4選
退職を意思表示する(口頭で直属の上司へ伝える)
一般的には2ヶ月前に、退職の意思を直属の上司に口頭で伝えます。
ただ、やむ得ない急な事情で退職する場合は、2週間前まででも退職は可能です。
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
民法第627条第1項
早く伝えないと退職できないわけではなく、早めに伝えるのは「マナーであってルールではない」ということを理解しておきましょう。
あくまでお互いが気持ちよく退職ができるよう、早めに伝えるのが理想ということになっています。
また、退職の意思を最初に伝えるのは、直属の上司が一般的です。
直属の上司を飛び越えて、施設長・管理者などに伝えるのはマナー違反になるため、注意しましょう。
上司に引き止められた際の対処法
おそらく多くの人が、退職する際に上司からの引き止めにあうでしょう。
その際に一番大切なことは、「ブレずに退職の意思を貫くこと」です。
ここでは、退職を引き止められた際の対応方法について、ケース別に解説していきます。
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【ケース①】退職の時期を引き延ばされる
退職を意向を伝えると、「◯月まで働いてくれないか?」「もう少し時間をくれないか?」などと、退職日を引き延ばされることがあります。
しかし、ここで言葉を濁したり「少しくらいなら」といった返事をしてはいけません。
必ず「気持ちは変わりません。◯月◯日で退職します」と、はっきり伝えましょう。
この時の上司の心境は、「引き延ばしている間に心変わりしないか?」「人手が足りなくなることを避けない」といったことを考えています。
みなさんのことを本気で考えてくれる上司なら、最初は驚いたり引き延ばす行動をとったとしても、対話のなかで意思を尊重し、円満退職に向けたサポートを行ってくれるはずです。
特養の生活相談員になるためには必要な転職だと、はっきり伝えましょう。
【ケース②】待遇改善を提案してくる
給料面などの待遇改善を提案されたら、注意しましょう。
このようなケースの多くは「口約束だけで、結局何も変わらなない」という場合がほとんどです。
そもそも、その上司に待遇改善の裁量権がないことも多くみられます。
また一時的に待遇(給与)が改善しても、翌年の昇給が少なかったり賞与が減らされたりと、結局は前倒しをしただけというケースも耳にします。
待遇改善を提案されても、上手い話なんてないということを理解して、基本的には退職の意思を貫きましょう。
1番の目的は、特養の生活相談員になるためですよね。
【ケース③】退職の話をはぐらかしてくる
退職の話を持ち掛けると、なぜか忙しそうにしたり、退職を伝えたスタッフを避ける上司がいます。
このような行動の裏には「はぐらかそう」「うまくかわそう」といった心境が伺えるため、消極的な態度では、いつまでたっても聞く耳を持ってもらえません。
こういった場合は口頭で伝えても効果は低いため、2回目に伝える際は退職届を持参するなど、こちらから積極的に退職の意思を伝えましょう。
直属の上司に伝えても話を聞いてもらえないと判断した場合は、施設長・管理者・法人本部の人事課などに直接伝えることも必要となります。
ダメな上司の場合の最終手段です・・
引継ぎ・有給消化の計画を立てる(退職日から逆算して上司と相談する)
職場・職業・役職によって、引継ぎに必要となる内容・時間は異なります。
一般の介護職であれば、引継ぎにそれほど労力はかかりません。
しかし、介護リーダー・介護主任等の役職者であれば、引継ぎすべき内容は多くなり、労力もかかります。
ケアマネジャー・デイサービスの生活相談員といった職種ともなれば、引継ぎすべき内容はさらに多くなり、多くの労力をかけなければいけません。
後任者の確認と合わせ、引継ぎに必要となる内容や時間について、必ず上司と相談しましょう。
退職日から逆算し、計画的な引継ぎが重要となります。
わたしは前職が居宅のケアマネジャーでした。
担当利用者の引継ぎ・顔合わせのために、新しい担当ケアマネジャーと自宅へ同行訪問を行い、とても労力がかかりました。
さらに書類整理(ケアプラン変更など)にも多く時間を要したため、有給をほとんど使うことなく退職することになってしまいました・・・。
わたしが退職を伝えたのは2カ月前であったため、「もう少し早く退職を伝えていたら」と今でも後悔してます。
「有給を消化すると、職場に迷惑がかかる」と考える方もいるでしょう。
しかし、有給は労働者に与えれた権利です。
遠慮することなく、有給休暇はすべて消化してから退職することをおすすめします。
退職を早めに伝えることは、本人・職場どちらにとっても大きなメリットがあります。
退職届を提出する
退職届とは、退職を法人・施設・事業所に対して退職を届け出るための書類です。
退職に関する決定事項を明確にし、事務手続きの記録として提出するべきものです。
ただし法律上では、退職願や退職届の提出は義務づけられていません。
退職の意思表示さえすれば、一定期間経過後に退職(労働契約の解除)ができると規定されているため、法律の観点からすると絶対に必要な書類というわけではないのです。
しかし、退職届を提出していなければ「退職など聞いていない」「退職は受理していない」などと言われかねません。
法人・施設・事業所内で書式が決まっているケースも見られるため、早い段階で上司へ確認し、きちんと提出することが望ましいでしょう。
【最終手段】どうしても退職をさせて貰えない場合
何度伝えても聞く耳を持ってもらえず、明らかに違法な対応をする上司の場合は、施設・事業所へ出勤するのをやめましょう。
そんなことをしたら、「給料が貰えない」「残りの有休を消化できない」などと、自分に不利益が生じることを心配する人も多いでしょう。
しかし、その心配は無用です。
合法的に即日退職するなら、「退職代行サービス」を利用するのが簡単です。
どうしても退職をさせてもらえない場合の最終手段として、「退職代行サービス」の利用も検討してみるべきです。
引き継ぎ・挨拶を行う
上司と相談して決めた計画に沿って、引継ぎを行います。
介護職の方で「利用者へお別れと感謝を伝えたい」と考える方もいるでしょう。
しかし、自分の判断だけで退職を伝えてしまうと、利用者や周囲に対して混乱を招いてしまうことがあります。
基本的に「利用者への挨拶は不要」と考えて大丈夫ですが、どうしても親しい方や感謝を伝えたい利用者がいる場合は、必ず上司と相談してから挨拶を行いましょう。
また、ケアマネジャーやデイサービスの生活相談員などの外部関係機関との関わりの多いソーシャルワーカーについても同様です。
事前に上司と相談し、後任者の紹介と合わせながら挨拶を行いましょう。
特養の生活相談員になった後も、関係者として協働・連携が必要な場面はあるものです。
わたしたちの業界は、様々な形で繋がっています。
保険証・貸与品等を返却する
退職と同時に施設・事業所へ返却しなければならないものがあります。
退職後に何度も職場へ足を運ぶことにならないよう、事前にチェックしておきましょう。
一般的な返却物は、下記の通りです。
家族を扶養してる場合は、家族の保険証も忘れずに返却しましょう。
退職前後に必要な書類を受け取る
退職には書類による手続きが欠かせません。
退職前後に必要な書類についても、事前にチェックしておきましょう。
退職前後で必要となる書類は、下記の通りです。
職場への挨拶
勤務最終日に職場で挨拶を求められる場合があります。
わたしの考える挨拶のポイントと例文は、下記の通りです。
- 職場で成長できたこと
- 職場への感謝
- 職場やスタッフの活躍を願う
【例文】
私事ではございますが、この度○月○日を持って退職することになりました。
◯年◯ヶ月と短い間ではございましたが、皆様のおかげで楽しく働くことができました。
同時に、多くのスタッフからサポートを受けながら、福祉・介護について多くのことを学び、貴重な経験ができたことを、心より感謝しております。
最後になりますが、今後も皆様のさらなるご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。
本当にありがとうございました。
有給消化する
有給消化には、大きく分けて「最終出勤の前に有給消化するパターン」と「最終出勤の後に有給消化するパターン」があります。
最終出勤の前に有休消化するパターンでは、最終出勤日に制服や保険証などを返還することができるメリットがあります。
最終出勤の後に有休消化するパターンでは、制服や保険証を返還するため、勤務とは関係なく施設・事業所に来るか、郵送する必要があります。
ほとんどのケースでは「最終出勤の後に有給消化するパターン」が多いです。
有給消化中に「最後にもう一度出勤しないと・・・」と考えるのはつらいため、後者をおすすめします。
まとめ
この記事では、特養の生活相談員になりたい人の退職までの流れ、退職後の手続き、引き止め上司への対処法などについて解説してきました。
退職する際に一番大切なのは、「ブレずに退職の意思を貫くこと」です。
上司の引き止めに少しでも応じてしまうと、予定していた退職時期がずれ、転職先との調整も難しくなります。
それは、自分の理想とするキャリアデザインを崩すことに繋がりかねません。
この記事が、みなさんの円満退職に役立つことを期待しています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。