もう傷つかない!執着の罠から逃れる方法

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てんぱまる
この記事の著者
業界20年目になる特養の施設長。

看取りとグリーフケアの経験を重ねる。
地域密着型サービス外部評価調査員・実務者研修講師・大学非常勤講師としても活動中。

マルチーズが大好き。

【保有資格】
社会福祉士・介護福祉士・保育士・幼稚園教諭二種免許状・公認心理師・第一種衛生管理者・主任介護支援専門員
てんぱまる
てんぱまる

みなさんどうもこんにちは。

元介護士で、現役ソーシャルワーカー×心理師の「てんぱまる@tenpa_mal」です。

「素敵な恋をしたい」「家族や友人たちと幸せに暮らしたい」「周囲に認められるような実績をあげたい」など、私たちは「〇〇のようになりたい」という願望を持っています。

そして、願望が生きる活力になっています。

ところが下記のようにその気持ちがこじれ、良くない事態を引き起こす原因となることがあります。

  • 「素敵な恋をしたい」…以前の恋人が忘れられず、新しい恋が長続きしない。
  • 「家族や友人たちと幸せに暮らしたい」…夫、妻、両親、子ども、友人との関係が思うようにならず、イライラする。
  • 「周囲に認められるような実績をあげたい」…仕事をたくさんやり遂げても疲労ばかりが溜まり、やりがいを感じられない。

頑張っているのに全然うまくいかない。堂々めぐりを繰り返すか、むしろ悪い方ばかりに向かってしまう。

満たされない思いを抱えたまま、もがけばもがくほど心が疲れていく。そして、自分だけが疲れ果て、傷ついてしまう・・・。

上記のような悲しい状況の背景には、多くの場合「執着」という「心の歪み」が潜んでいます

目次

こだわりは喜び、執着には苦しみがある

「物事に『執着』するのは、『諦めない気持ち』の表れだから、悪いことではないのではないか?」と思う人もいるでしょう。

しかし、心理学の視点による「執着」は、「諦めない気持ち」といったイメージや概念とは、全く別のものになります。

例えば、「この契約を何としても勝ち取ろう」とか、「オリンピックで必ず金メダルを取りたい」といったような「何らかの目的を果たしたいという前向きな気持ち」は「こだわり」であって「執着」ではありません。

達成できると嬉しくなり、失敗してどんなに悔しくても充実感があり、「もう一度やってみよう」という気持ちが生まれます。

つまり、「こだわり」には夢や希望があり、ポジティブな状態であると言えます。

それでは、心理学で言う「執着」とは、どのようなものなのでしょうか?

ある人物(モノ)が気になって仕方がなく、「絶対に手に入れたい」「絶対に手放したくない」といったように、心のほとんどが「怖れ」「不安」「悲しみ」などの苦しい感情を伴う状態が、まさに「執着」です。

そこには夢も希望もなく、ネガティブな感情しかありません。

つまり、「こだわり」と「執着」の違いは、「『喜び』が伴うか、『苦しみ』だけが伴うか」という点にあります

幸せになる「選択肢」をたくさん持とう

「〇〇のようになりたい」という諦めない気持ちは、「こだわり」と同じです。

それなのに、なぜ「執着」ばかりが苦しいのでしょうか?

結論から先に言うと、「『執着』がみなさんの『選択肢』を奪っているから」と言えます。

相談事例1

私は、ある人から「半年前に別れた彼の事が、未だに忘れられなくて」と相談を受けました。

彼女の悩みは「新しい恋に向かおうと思うのに、なかなかその気持ちになれない」というものでした。

さらに話を聞くと、彼とお付き合いしたのは2年間くらい。

「忘れられないほどの恋愛ですから、さぞ素晴らしい2年間の恋愛だったのだろう」と考えましたが、彼女が言うには「当時を振り返っても、決して『良い関係だった』とは思えない」との返答でした。

彼との恋愛はもう終わったことで、早く忘れたくて出会いの場に行きますが、うまくいきません。

「彼以上の人には出会えなくて・・・自分はどうしたら良いかわかりません」との心情です。

みなさんおわかりでしょうか?これが「選択肢」を奪われた状態です。

本来なら彼女は、どのような人とでも新たな恋を始めることができるはずです。

しかし、彼女の心は別れた彼に占められていて、「恋をする」という行動や判断の基準が、未だに別れた彼だけになっています

「彼以上の人に出会いたい」という言葉は、一見前向きな言葉に聞こえますが、彼女にとって「彼がベスト(一番)」であって、「彼ではない他の人では決して満たされない」という気持ちが隠されています。

彼女の別れた彼への「執着」が「選択肢」を持てない状態を作り出しているのです。

執着の罠 ~チャンスを逃す~

みなさんから「選択肢」を奪い、視野を狭めるものが「執着」です。

「執着」が強ければ強いほど、みなさんは周囲が見えなくなり、様々な問題が起こります。その一つが「チャンスを逃す」という問題です。

チャンスがどればけ訪れても、取り逃がしてしまう状態になります。

みなさんがより良い方向に変化したと望んだとしても「執着」が足を引っ張り、可能性の芽を摘んでしまうのです。

例えば、先程の彼女の場合、素敵な男性が近づいてきたとしても「新しい恋をしたい」という発言とは裏腹に、その男性には全く興味が持てません。

別れた彼以外の人が目に入らず、「彼じゃなきゃ駄目」と自分で制限しているからです。

「執着」の罠について、別の例をご紹介します。

相談事例2

とある「公務員」の彼は、仕事の傍ら「飲食業(企業)」について勉強していました。

そんな時、小・中・高と同じであった仲の良い友人が店を開くことになり、彼を誘ったのです。

「いずれ自分で店をを持ちたい」という夢があった彼は誘いにワクワクし、妻に相談しました。すると妻は「あなたがやってみたいならチャレンジしたら良いよ」と背中を押してくれたのです。

その後、彼は考えて悩んだのち「経済的な安定を捨てられない」との理由から誘いに乗らず、断ることを選びました

自分で考えて選択したことですから、本来であればキッパリと割り切り、問題など起きるはずがありません。

しかし、彼は友人と会う度に「自責の念」にとらわれることになりました。

なぜなら、友人はその後に全国へと店舗拡大し、ビジネスを大きく成長させたからです。

この結果により、彼はその後何年間も「あの時、勇気を出していれば。なぜ、一緒にやることを決断できなかったのでろう」と、自分の判断を後悔し続けることになったのです。

彼は「一緒にやろう」という誘いを受けた時、ワクワク感と同時に、強い不安を感じました。

「公務員」として、経済的にも安定していた彼は「新しい道にチャレンジしたい」とう気持ちはありましたが、「安定」を捨てる勇気を持てませんでした。

なぜなら、彼は「お金」にとても苦労した家庭に育ったからです。

彼のチャンスを阻んだものは「経済的安定に対する執着」もっと言えば「お金」に対する強い執着でした。

もしみなさんが、何か新しいことにチャレンジしたいのに行動に移せず、チャンスを逃しているようならば、彼のように何かに「執着」している可能性があります。

執着の罠 ~自分の幸せを後回しにする~

「執着」が引き起こすもう一つの問題は「幸福感を失ってしまう」ということです。

「選択肢」が奪われるということは、みなさんの行動がたった一つの「選択肢」に縛られ、自由がなくなることを意味します。

また、心から余裕が失われ、とても苦しい状態になります。

「執着」した状態では、「選択肢はたった一つではなく、他にも存在する」という認識を失わないことが最優先となります。

ここからは、恋愛を例にしてご説明していきます。

相談事例3

「この人以外に、自分を愛してくれる人はいない」と思っているとしたら、「その人と一緒にいること」自体が、みなさんのすべてを縛ることになります。

「一緒にいれるのなら、苦しくてもいい。何なら愛されなくても仕方がない」といった心理状態に陥るのです。

そして、「これでいいんだ」と自己解決してしまうことで、自分自身が「幸せでありたい」、「快適でありたい」、「喜びを感じていたい」といった感情が、すべて後回しになってしまいます。

この感情がいわゆる「こだわり」であれば、プロセスが辛くても喜びや楽しみがあり、その先には夢や希望が見えます。しかし「執着」には、夢や希望は見えてきません。

では、「恋人が愛情を与えてくれさえすれば、幸せでいられるか」と言えば、決してそうではありません。

「執着」していると、愛情自体を受け入れることができなくなってしまいます。

なぜなら、「この人を失ったらどうしよう」という怖ればかりが心を占め、恋人がどんなに愛情を与えても、認識できない思考に陥ってしまうからです。

「執着」が喜びや幸せを受け入れず、恋人にしがみつく行為を常態化しさせ、心の余裕を失います。

こうなると「恋人を失わないこと」ばかりにエネルギーが向いてしまい、肝心である相手の気持ちや状態が考えられなくなってしまいます

「執着」が引き起こしていると気付かない恋人は「自分の愛情をなぜ信じてくれないの?」と考えるようになります。

その結果、ずっと怖れていた「恋人の心が離れてしまう」という事態を引き起こすこともあり得るでしょう。

だからこそ、私たちカウンセラーは「執着を手放してしまいましょう」とアドバイスするのです。

手放した瞬間は、みなさんが今一番大切に思っているものが、失われるかもしれません。

しかし、今よりもずっと自由で幸せを感じられるようになります

執着しているものに気付く

「執着」は恋愛関係だけではなく、夫婦、親子、友人など、あらゆる人間関係で起こり得ます。

その他にも、お金や仕事(経済的安定)だけではなく、持ちもの、住まいや土地、さらには健康や時間など、ものや状況に対しても起きるものです。

下記のリストは、みなさんが「執着しやすいタイプか?」「何に執着しているか?」を確認できるものです。簡単なので、是非やってみて下さい。

執着のチェックリスト執着の種別
□ 私をこれほど愛してくれる人は、あの人しかいない恋人
□ お金がないことって、絶対に不幸だと思うお金
□ 会社をクビになったら、今の生活が成り立たなくなる会社
□ 今の家を失ったら、安心して暮らす場所がない
□ 車がなければ、どこにも行くことができない
□ 「〇〇が体に良い」と聞くと、試さずにはいられない健康
□ バツイチなんて恥ずかしいし、ありえない結婚
□ 忙しくて、いつも仕事に追われていると感じる時間
執着のチェックリスト

いかがでしたか?一見すると「執着」とは関係なく、意外に思えるかもしれません。

しかし、リストは「〇〇でありたい」ではなく「〇〇でなければならない」あるいは「〇〇であっては困る」という強い束縛で表現されていると、お気づきでしょうか?

人やものに気持ちが強くとらわれ、窮屈な考え方に自らを追い込んでしまっているイメージです。

「どうしても気になるものがある」ということは、人間心理においてよくあることですが、自分自身が「執着しやすいタイプか?」「何に執着しているのか?」と、日頃から向き合う習慣を持つことで、「執着」の罠から抜け出すことができます

「執着」と向き合うことは自身の価値観を確かめる作業となり、最初は辛いことかもしれませんが、続けることで少しずつ自分自身の思考が理解でき、変化していきます。

自分自身を大切にし、傷つかずに幸せをつかんでいきましょう。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

こころフルネス
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