正しく知ろう!3種類ある疲れの正体

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てんぱまる
この記事の著者
業界20年目になる特養の施設長。

看取りとグリーフケアの経験を重ねる。
地域密着型サービス外部評価調査員・実務者研修講師・大学非常勤講師としても活動中。

マルチーズが大好き。

【保有資格】
社会福祉士・介護福祉士・保育士・幼稚園教諭二種免許状・公認心理師・第一種衛生管理者・主任介護支援専門員
てんぱまる
てんぱまる

みなさんどうもこんにちは。

元介護職で、現役ソーシャルワーカー×心理師の「てんぱまる@tenpa_mal」です。

みなさんは日々の生活において、下記のように感じることはありませんか?

  • 最近なかなか疲れが取れない
  • 以前より集中力が続かない
  • 仕事も趣味もやる気が湧かない
  • 疲れているはずなのに眠れない
  • 朝起きた時からすでに疲れている

土日をゆっくりと家で過ごし月曜日を迎えたのに、まったく疲れが取れている気がしない・・・。

そして「また忙しい一週間が始まる」といった生活を送っている方も、多いのではないでしょうか。

はじめにお伝えしますが、「土日に、ただゴロゴロと過ごす」という休み方では、なかなか「疲れ」を取ることはできません。

たとえば、スマホが故障した時に「どこが、どのような原因で故障したのか?」と「壊れた部分」や「壊れた経緯」について確認し、適切な修理を試みるでしょう。

故障の原因を確認することなく、ただバッテリーの交換をしたところで、元通りに動いてくれることはありません。

しかし、自分の身体のこととなると、様々な不調を感じながらも、「最近疲れが取れないなぁ」という不明瞭な言葉で片づけ、休日はゴロゴロと過ごしてしまっていないでしょうか。

土曜日に「マラソン」「サッカー」「水泳」などスポーツをしたということなら、日曜日にマッサージをして、一日ゆっくりと横になって休んでいれば、それなりに「疲れ」は取れるでしょう。

なぜなら、その「疲れ」の原因は「筋肉が疲労している」ということが明白であり、「筋肉をほぐす」「身体を休ませる」という休息法が適切であるからです。

では、みなさんが日々感じている「疲れ」は、このような休息法で解消されるものなのでしょうか。

効果的に「疲れ」を取るためには、「どのように疲れているのか」と、「適した休息法を実践しているか」というポイントを正しく理解する必要があります

目次

疲れているのは、身体ではなく脳である

実は冒頭に出てきたような「なかなか疲れが取れない」「集中力が続かない」「夜眠れない」などの兆候が出ている場合、身体が疲れているというよりも、心が疲れている可能性が高いと言われています。

私はソーシャルワーカー(社会福祉士)でありながら、カウンセラー(公認心理師)でもあるため、「心が疲れている」という表現が性に合っていますが、もう少し医学的根拠(エビデンス)に基づいて表現するとすれば、「脳が疲れている状態」であると言えるでしょう。

毎日たくさんの仕事を抱え、忙しい日々を過ごしていると、もちろん身体も疲れますが、心や脳も徐々に疲れていきます。

そこで脳を休めたいと思っても、残念ながら「ゴロゴロと横になっていれば休まる」というものではありません。

休日に家で身体を休めている時に、「来週も忙しいなぁ」「会議の準備をしておかなくちゃ」「プレゼンの資料は大丈夫だったかなぁ」などと考えてしまうことはありませんか?

実はこのように脳が活動を続けてしまう限り、疲れが蓄積されていきます

「緩やかに脳を酷使し続ける生活」を送っていれば、脳のエネルギーが徐々に枯渇し、集中力がなくなったり、やる気が低下してしまう恐れがあるのです。

継続的に脳が活動していると、スイッチが上手くOFFにならないため、「身体はとても疲れているはずなのに、よく眠れない」という症状に陥ります。

つまり、それだけ睡眠の質が低下しており、必然的に「朝起きた瞬間から、もうすでに疲れている」という状態を引き起こします。

これらはすべて「自分がどのような疲れ方をしているのか」を理解しておらず、「正しい休息法を実践できていないことによる弊害」と言ってよいでしょう。

マインドフルネスが人気である理由

近年「マインドフルネス」が非常に注目され、話題になっています。

なせならば、「マインドフルネスは、脳の疲れを取るのに非常に適した方法の一つ」であると言われているからです。

脳というのは原則として「一つのことに集中している」という状態の時には、それほど疲れません。

また、「一つのことに集中している」という状態では、疲れないどころかリフレッシュされ、よりエネルギッシュになっていくことが分かっています。

みなさんも「夢中でゲームをやっていると時間を忘れる」であったり、「スポーツの試合でゾーンに入る」という話を耳にしたことがあるはずです。

このような「一つのことに夢中になっている状態」の時に、脳はまったく疲れていない状態であると言われています。

もちろん「長時間ゲームをやっている」「スポーツをしている」という状態であるため、身体そのものは疲れていますが、脳はむしろ反対に元気になっているのです。

逆に「同時に色々なことを考えながら作業をする」、「考えや悩みが頭から離れない」という状態であれば、脳は非常に疲弊してしまいます

これはつまり「シングルタスクで脳が元気になり、マルチタスクで脳が疲弊する」ということなのです。

私たちの日常は、同時に様々なことを考えながら働いたり、生活したりしているため、環境的にマルチタスクになりやすく、それだけ脳が疲弊しやすい状況にあると言えます。

「LINEを送ったけれど、既読されたかな?」「Facebookの投稿にどれだけ『いいね』がついたかな?」「Twitterのフォロワーは増えたかな?」などと、考えたり思ったりしながら生活することもマルチタスクということになります。

よって、みなさんの脳は無意識にどんどん疲れていってしまうのです。

だからこそ、「今、ここにある一つの作業に意識を集中させる」という「マインドフルネス」が有効になります。

たとえば、呼吸に集中する「呼吸瞑想」も「マインドフルネス」と言えますし、「食べる瞑想」「歩く瞑想」「座禅を組む」といった行為も立派な「マインドフルネス」となります。

これらは結局、強制的にシングルタスクにすることで、脳を休め、リフレッシュさせていると言えます。

冒頭で、「脳が疲れている時に、いくら寝ても『疲れ』は取れない」とお伝えしましたが、つまり、ただゴロゴロと過ごしながら、あれこれと考えているようでは、かえって脳の「疲れ」は溜まる一方だということになります。

疲れの種類

一言で「疲れ」といっても、3種類の「疲れ」が存在し、大きく分けると「身体の疲れ」と「脳の疲れ」の2つに分かれます

この記事を見てくれている方のなかには、普段デスクワークをしている方も少なくないでしょう。

一日中パソコンに向かって仕事をしていると、目・肩・腰が疲れる以外に、スポーツをした時のような「身体の疲れ」は感じません。

このような時に疲れているのは、むしろ脳の方であることから、脳を正しく休ませてあげなければ、「疲れ」は取れません。

また、「身体の疲れ」と「脳の疲れ」が根本的に違うということに加えて、「脳の疲れ」はさらに2つの種類に分けることができます

その2つとは、悩みやストレスなどのネガティブな感情によって引き起こされる「心の疲れ」と、思考を同時に行うことで脳に負担をかけている「マルチタスクによる疲れ」だと言われています。

図1 3つの疲れ

ネガティブな感情とマルチタスクの弊害

「身体の疲れ」は比較的原因を特定しやすいでしょう。

「心の疲れ」というのは、たとえば、「家庭に問題がある」「人間関係がストレスになっている」という悩みや不安な状況にあることに意識が奪われ、常にエネルギーを消費しているというパターンとなります。

  • 常にイライラする
  • 落ち込みやすい
  • なんとなく意欲がわかない
  • 何をしても楽しくない
  • 食欲がない
  • 睡眠が浅い

上記のような感覚や兆候を自覚している方はいませんか?

漠然と「最近なんだか疲れている」という言葉で一括りにせず、上記のような感覚や兆候を自覚している方は、「心が疲れているが故に起こっている可能性が高い」と理解すると良いでしょう。

次の可能性は、「マルチタスクによる疲れ」は、脳が複数の事柄について同時に処理を強いられているために起こるパターンです。

たとえば、「ただ人の話を聞いている」という状況と、「人の話を聞きながらパソコンで記録している」という状況を比較してみれば、当然後者の方が、脳への負担は大きく、疲れることが分かります。

本来、脳は「複数の事柄を同時に処理することで疲労するもの」であるということは、みなさんに理解して欲しい大切なポイントになります。

しかし、「話を聞きながら記録する」という例のように、マルチタスクになっていることが明白で、分かりやすいケースばかりではありません。

問題なのは、もう少し微妙で繊細なケースです。

たとえば、今、みなさんが集中してデータ入力をしているとします。

これだけならシングルタスクと言えますが、ここに「今日中にこの仕事を終えなければいけない」という意識が入り込んでくるとどうでしょう?

みなさんの脳内では「データを入力する」という作業と、「今日中に仕事を終えなければいけない」という意識(不安・焦り)が同時に起こっていることになります。

つまり、この場合もマルチタスクが発生していると言えるのです。

このように考えてみると、私たちの日常のほとんどが「無意識のマルチタスク」の連続であることが分かります。

もっと言えば、それだけ無意識に脳を疲れさせていると言えます。

自分の疲れを正しく知るところから始めよう

「身体の疲れ」「心の疲れ」「マルチタスクによる疲れ」の3種類について知識を深めることで、自分の疲れを正しく認識し、気づくことができます

そして、意識しながら、正しく手放すことができるようになります。

つまり、「疲れを正しく認識し、正しい休息法によって、その疲れを手放していく」ことが、基本的な考え方となります。

もちろん現実には「心の疲れ」と「マルチタスクによる疲れ」が同時に起こっているなど、複合的なケースもたくさんあります。

たとえば、「職場の人間関係に悩んでいる」という状態は、まぎれもなく「心の疲れ」を抱えている状況ですが、このような「ストレス要因を抱えながら仕事をしている」という時点で、すでに「マルチタスクの疲れ」も同時に起こっています。

つまり、現代に生きるということ自体が疲労の根源であり、疲れていない人など存在しないと言っても、過言ではありません。

誰もが様々な疲労を抱えながらも、工夫しながら毎日のコンディションを整えているのです。

何よりもまず、みなさん自身が「どんな疲れ方をしているのか?」という正体を知ること、気づくことから始めてみましょう。

今よりも正しく「疲れ」を認識し、元気に過ごせる日が増えることを願います。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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