こんにちは、介護業界19年目の「てんぱまる@tenpamal」です。
社会福祉士・公認心理師などの資格を保有し、現役で特養(特別養護老人ホーム)の生活相談員をしています。

特養の生活相談員に役立つ本って、どんなものがあるのかしら?

ぼくが読んで、実際の現場で役に立ったおすすめの本を紹介するよ!
この記事では特養の生活相談員に役立つおすすめ本をカテゴリー別に紹介します。
あなたにも、「これだ」と思える一冊がみつかるはず!
生活相談員
特養の生活相談員について、どれよりもわかりやすく丁寧に書かれてる一冊です。
これから生活相談員を目指す学生や新人には、特におすすめ!
実際の仕事内容だけでなく、ソーシャルワーカーとしての心構えまで学ぶことができます。
こちらは「デイサービス」の生活相談員について書かれた本です。
「特養」の生活相談員と類似する点は多いため、大いに見る価値はあります。

「生活相談員」の仕事について書かれている本は、数が少ないためとても貴重だよ!
ソーシャルワーカー
これから特養の生活相談員を目指す学生や、新人にぜひ読んで欲しい一冊!
初心者向けの内容ではありますが、何度でも立ち返り読む価値のある内容です。
「そもそもソーシャルワークとは何なのか?」について、丁寧に書かれています。
特養の生活相談員として働くうえでも、知っておくべき内容が満載!
「社会福祉士と精神保健福祉士が一元化されていない理由」についても書かれているため、これから社会福祉士の資格取得を目指す人にはおすすめです。
アドラー心理学が好きなぼくにとって、読まずにはいられない一冊です。
ソーシャルワークと心理学の掛け算は、クライエントを支援するときに、大きな力になります。
この本を読むことで「もっと心理学を勉強したい」と思うはず!
特養の生活相談員は、ジレンマや葛藤を抱えやすい職種。
ストーリーを交えた解説で、とてもわかりやすく書かれています。
「10のエッセンス」は、悩んでいるソーシャルワーカーの現状を打破する助けになるでしょう。
社会人学生として、これから社会福祉士を目指す人にスポットライトを当てた本。
「ソーシャルワーク」について、深く考えるきっかけに……。
ソーシャルワーカーに必要とされる視点や、目指すべき姿が学べます。

「特養の生活相談はソーシャルワーカーである」ということを意識して読むべきね!
リーダーシップ
特養の生活相談員は施設全体の中間管理職。
高いリーダーシップ・マネジメント能力が求められます。
本書では「苦手な部下との向き合い方」「注意すべきダメ上司の類型」「磨きをかけるべきチカラ」などが紹介。
リーダーシップを発揮したい人だけでなく、すべての福祉職に読んで欲しい!
まさに強化書です!
介護リーダーは生活相談員になるまでに通るキャリアの1つ。
「これから介護リーダーを目指す人」「介護リーダーとして今悩んでいる人」「生活相談員として介護リーダーを支えたい人」におすすめ。
ネガティブな気持ちをポジティブにさせてくれる一冊です。
生活相談員から施設長になる人は多くいます。
だからこそ、読む価値のある一冊!
本書の中に「感動ストーリー」はまったく出てきません。
身につけるべきスキルと具体的な方法がわかり、施設長となる準備・心構えに繋がります。

リーダーシップを発揮する存在になるためには、どれもおすすめの本だよ!
コミュニケーション力
言わずと知れたベストセラー。
特養の生活相談員には、高いコミュニケーションスキルが求められます。
伝え方にはどの分野にも共通するシンプルな技術が!
本書を読んで、クライエントに対し「どのように伝えるべきか」を学びましょう。
本書は文章だけでなく、イラストが豊富なところが特徴です。
対人援助職として今すぐ使える「53のスキル」を紹介!
福祉現場の対人援助職、とりわけソーシャルワーカー向けにスキルが整理されています。
だからこそ、生活相談員にはおすすめの一冊です。
ファシリテーション力は、生活相談員に必要なスキル。
会議が「つまらない・決まらない・終わらない」と課題を感じている人には、特におすすめ。
著者の平石アナはABEMAPraime(アベマプライム)ので司会を務め、個性的な出演者をさばいています。
そのテクニックは、福祉現場でも活かされるものばかりです。

コミュニケーション力は、対人援助職に必須のスキルなのね~。
地域・在宅医療
「社会的処方」という言葉を知っている人は少ないはず……。
この言葉を知るためだけでも、読む価値があります。
生活相談員が孤立という課題に対し、どのように向き合うべきかについて、考えるきっかけになるでしょう。
「在宅医療カレッジ」は、2015年にスタートした医療・介護多職種のための学びのプラットフォーム。
このプラットフォームではトップランナーを「教授」に迎え、定期的なセミナーを開催していました。
本書はその人気セミナーのダイジェスト版です。
著者である市橋亮一先生、紅谷浩之先生、竹ノ内盛志先生は3名とも在宅医。
在宅であっても施設であっても、関わりの勘所と鉄則は変わりません!
生活相談員として、実践に活かせる知識ばかりです。

特養の生活相談員であっても、地域・在宅の視点は大切になるよ!
ACP(人生会議)・デスカフェ
「ACP(人生会議)とはなんなのか?」について、わかりやすく楽しく解説されています。
ACP(人生会議」の入門書と言っても良いでしょう。
「縁起でもない話」を自然に切り出すための話術が記載!
特養の生活相談員として一度は読みたい一冊です。
「ACP(人生会議)どころじゃない」というのが病院のリアル。
だからこそ、特養(生活の場)でACP(人生会議)を行う意義は大きいと感じます。
利用者の経済状況を無視してはACPは実践できません!
ACP(人生会議)に取り組むスタッフが不都合な真実に真っ向から挑み、その解決策を提案している一冊です。
ACP(人生会議)は結果ではなくプロセス。
実際の医療・ケアで起きている物語について、様々な立場(目線)から紹介しています。
ACP(人生会議)を展開するヒントがちりばめられている一冊です。
熱い物語と一緒に、ACP(人生会議)の理解を深めましょう。
人生の最終段階において、心のケアを必要とするのは、利用者・家族だけではありません。
ぼくたち専門職もその一人。
医療・心理学の専門的な方法だけではなく、マインドフルネスや臨床瞑想法なども取り入れ、共に癒やし、癒やされるための方策を紹介しているのが本書です。
死についてカジュアルに語り合うデスカフェ。
ACP(人生会議)と親和性が高いことも注目されています。
これからの多死社会に向けて、デスカフェの可能性を集約した一冊です。
全国各地で開かれているデスカフェの違いについて、わかりやすくまとめられています。

特養の生活相談員として働くうえで、ACP(人生会議)の概念は必ず知っておくべきね!
看取り
「平穏死」という言葉の先駆者。
コロナ禍前の話ですが、実際に石飛先生の講演を聞いたことがあります。
先生の言葉一つひとつには重みがあり、説得力を感じました。
看取りに携わる人にとって、バイブルとなり得る一冊です。
特養は言わずと知れた「終のすみか」です。
けれども、看取りを実践していない施設もまだまだたくさんあるのが実情……。
本書には「看取りのキホン」が書かれています。
介護職員向けのケアに関する内容がほとんどですが、生活相談員として学んでおくべき点も多いです。
サブタイトルのとおり、「よりよく生ききるためのメッセージ」が込められています。
住み慣れた自宅で最期を迎えることができることの尊さ。
それがわかる一冊です。
具体的なケアの技術だけでなく、人生の最終段階に向かって起こる体や心の変化について、丁寧に解説しています。
図解が用いられ、医療用語が多く使われていない点も高評価!
「医師ではないからこそ、できるケアがある」という言葉が刺さります。
特養は介護職のみならず、多職種協働・連携で成り立っています。
生活相談員として知っておくべき「介護の実情」が学べる非常に有益な本です。
経営の視点を交えながら、「看取りとは何か?」を教えてくれます。

「看取り」に関する知識は、特養の生活相談員として必要不可欠だね!
心理学・セラピー
言わずと知れた名著。
心理学に携わる人で、この本を読んでいない人はいないでしょうが、それでも紹介せずにいられません。
「承認欲求を否定せよ」「課題の分離」など、アドラーの教えが満載!
悩んだり迷ったときに立ち返るきかっけになる本です。
ぼくが「心理学を本格的に学びたい」と思ったきっかけになった本のひとつ!
心理学はあやしいものではなく、身近なものです。
そのなかでも社会心理学は、ソーシャルワークと心理学を掛け合わせたもの。
「へ~」「ほ~」と、楽しく学ぶことができます。
あやしい題名からは想像できないロジカルな内容です。
「グレーな心理術」を身に着けることで対話が楽しくなり、相手からも感謝されます。
心理学を生活相談員の仕事に応用してみて!
対人援助職3名が対話について、様々な視点から読み解いていきます。
カウンセリングの鍵は対話であることを再認識。
「ナラティヴ・セラピー」「ダイアログ」の知識は、特養の生活相談員になったあとも必ず活かされます。
「ナラティヴ・アプローチ」の土台となった心理療法について、理解が深まるでしょう。
「公認心理師現任者講習会」で講師を担当していた浅井先生が著者。
同じく講師だった八巻先生が推薦している……。
こんな一方的なご縁を感じているといった理由を差し引いても、読まない理由は見つかりません!
家族療法がどのようなものなのか、わかりやすく丁寧に書かれた一冊です。

心理学の知識は、特養の生活相談員として働くうえで役に立ちそうね!
介護報酬の解釈
通称「赤本」と呼ばれ、施設の「施設基準」について、国が発出した省令・通知を網羅している一冊!
「サービス提供の基本方針」「人員基準」「施設・設備基準」「運営基準」が掲載されています。
特養の生活相談員として知っておくべき内容ばかりです。
通称「青本」と呼ばれ、介護報酬の算定に関する情報が網羅されている一冊!
算定できる単位数はもちろん、算定要件などのポイントも正確に知ることができます。
施設における介護報酬の算定・請求業務を行ううえで、とても役に立つでしょう。
通称「緑本」と呼ばれ、厚生労働省によるQ&Aがまとめられている一冊!
関連法令も集成されているため、さらに実務へ精通するためには役に立ちます。
「赤本」「青本」だけでも十分ですが、かゆいところに手が届くでしょう。

3冊とも役に立つけれど、高価で分厚いのがネック……。
自分で買うのは大変だから、施設で購入してもらえないか話してみよう!
介護報酬改定(3年ごと)があるたびに発行されるよ~。
絵本

絵本を用いることで、死について触れたり、考えたりすることのハードルが下がるわ~。
子どもでも、大人でも、どなたにでもおすすめ!
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