介護職を徹底解説!職種の業務範囲と資格取得のメリット4選

てんぱまる
この記事の著者
業界20年目になる特養の施設長。
地域密着型サービス外部評価調査員・実務者研修講師としても活動中。
保有資格はすべて一発合格。

【保有資格】
社会福祉士/介護福祉士/保育士/幼稚園教諭二種免許状/公認心理師/第一種衛生管理者/主任介護支援専門員

マルチーズが大好き。

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てんぱまる
てんぱまる

みなさんどうもこんにちは。

元介護士で、現役ソーシャルワーカー×心理師の「てんぱまる@tenpa_mal」です。

介護職の求人を見ると、「介護職員」「介護福祉士」「介護士」「実務者研修修了」など、様々な名称(呼び名)で記載されています。

これから介護職を目指す人のなかには、「何が違うの?」と、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、介護職の名称(呼び名)や業務範囲の違いについてはもちろんのこと、「介護福祉士」などの資格を取得することで得られるメリットや、資格取得を目指す方法についても丁寧にお伝えしていきます。

目次

職種と資格の理解

まずは、介護職の間で使用される名称(呼び名)には、「職種」と「資格」の2種類があることを理解してきましょう。

職種とは「仕事の種類」で、資格とは「ふさわしい身分・地位・立場」を指します。

様々な場面で混同して使用されがちですが、間違えて理解しないよう注意する必要があります。

では、職種についてご説明します。

介護の職種

介護士、介護職員、介護員、介護スタッフ、ケアスタッフ、ケアワーカー

これらの名称(呼び名)は、介護業務に従事するすべての人を指します。

高齢者・障害者の身体介護(食事・排泄・入浴など)や生活援助(調理・掃除・洗濯など)が主な業務で、資格の有無は関係なく使用される名称(呼び名)です。

訪問介護職員、訪問介護員、ホームヘルパー、ヘルパー

これらの名称(呼び名)は、施設(特別養護老人ホーム・介護老人保健施設など)や事業所(デイサービス・デイケアなど)の中ではなく、自宅訪問により介護業務を行う人を指します。

主な業務の内容は、身体介護(食事・排泄・入浴など)や生活援助(調理・掃除・洗濯など)であることには変わりありませんが、生活援助(調理・掃除・洗濯など)や通院介助の業務が中心となります。

こちらも資格の有無は関係なく使用される名称(呼び名)です。

図1 介護職の職種イメージ

介護の資格

次に、資格についてご説明します。

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「国家資格」「公的資格」「民間資格」の定義や分類には、正式・公式なものはありません。

公的資格(民間技能審査事業認定制度)は2005年に廃止されましたが、試験に合格することで国家資格の受験資格を得たり、特定の業務をするための資格要件となるような公共性の高い民間資格は、他の民間資格と区別するため、このブログでは公的資格と表現します。

介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級相当)

「介護職員初任者研修」介護職未経験者向けの公的資格です。

修了すると、「介護の正しい基礎知識やスキル」「介護サービスの提供に必要な考え方」を身に付けたとみなされます。

「ホームヘルパー2級」という資格がありましたが、2013年3月末に廃止となったため、その後の資格として新たに設置されたのが「介護職員初任者研修」となります。

取得するには養成校で講座を受講し、修了試験に合格しなければなりませんが、最短1ヵ月程で取得可能です。

特に受講資格はなく、誰でもチャレンジ可能です。

介護福祉士実務者研修(旧ホームヘルパー1級相当)

「介護福祉士実務者研修」「介護職員初任者研修」の上位にあたり、習得する知識やスキルの専門性がさらに高く設定されている公的資格です。

「介護職員初任者研修」と同じように未経験で受講が可能で、講座受講後の試験に合格すると資格を取得できます。

「介護職員初任者研修」を修了していない人でも講座受講が可能ですが、保有している「資格」によって受講科目が省略され、資格取得までの時間が短くなります。

また「国家資格」である「介護福祉士」にチャレンジするためには、この資格の取得と3年以上の実務経験が必要です。

介護福祉士

「介護福祉士」は、介護のスペシャリストである「国家資格(※1 名称独占 )です。

業務として身体介護(食事・排泄・入浴など)や生活援助(調理・掃除・洗濯など)を行うことはもちろんですが、複数スタッフを束ねたり、指導者の立場で働くケースも少なくありません。

また「介護リーダー」「ユニットリーダー」「介護主任」「※2 サービス提供責任者」などの役職者となるためには、必ず必要な資格と言えるでしょう

「※1 名称独占」とは、資格を所持している人だけが、名称を名乗ることができる資格で、まぎらわしい名称を用いることも禁止されています。

「※2 サービス提供責任者」とは利用者や家族とはもちろんのこと、「介護支援専門員(ケアマネジャー)」「訪問介護員(ヘルパー)」などの間に入り、各種手続きやサービス内容の調整、実際にサービスを提供する際の訪問介護計画書の作成などを行う役職です。

認定介護福祉士

「認定介護福祉士」「一般社団法人認定介護福祉士認証・認定機構」が運営している「民間資格」で、「介護福祉士」の「上位民間資格」です。

「認定介護福祉士」になるには「介護福祉士」を取得し、5年以上の実務経験と認定介護福祉士養成研修で600時間の講義を受講する必要があります。

「介護福祉士」の資格だけでは習得できない知識や、リーダーに必要な指導力とマネジメント力などを身につけることができます。

「介護福祉士」よりも仕事の幅がさらに広がるため、介護業界でのキャリアパスには非常に有利な資格と言えるでしょう。

図2 介護職の資格とキャリアイメージ

さらに、介護に関連する資格には、「介護福祉士」以外にも「公的資格」である「介護支援専門員(ケアマネジャー)」があります。

「介護支援専門員(ケアマネジャー)」は、介護を必要とする方が介護保険サービスを受けられるように、ケアプラン(サービス計画書)の作成やサービス事業者との調整を行う人です。

「介護支援専門員(ケアマネジャー)」になるためには、「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格する必要があります。

指定業務を5年以上かつ900日以上経験することで、試験の受験資格が得られます。

試験に合格した後、研修の受講を修了し、登録と交付を受けることで、業務へ従事することができます。

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介護福祉士の資格を取得するメリット

ここからは、「介護福祉士」の資格を取得すると得られるメリットについて、整理していきましょう。

介護職としての信用・信頼に繋がる

繰り返しになりますが、「介護福祉士」は「国家資格」です。

介護のスペシャリストで、確かな専門知識と技術を持っている証なのです。

「介護福祉士」を名乗ることで、介護の現場において、利用者や家族からの信用・信頼を得ることに繋がります。

また、同じ介護職やその他の専門職からも信用・信頼を得やすくなります。

「介護福祉士」の資格を所持する介護職の割合は、質の高いサービスを提供する体制であると評価される「サービス提供体制強化加算加算」を算定するための要件でもあり、施設や事業所の増収にも繋がっています

よって「介護福祉士」の資格を所持する人材を多く配置することは、施設や事業所側にとっても大きなメリットがあります。

キャリアアップに繋がる

「介護リーダー」「ユニットリーダー」「介護主任」「サービス提供責任者 」など、リーダーや責任者のような役職を任せられるようになります

組織や事業所において、自分の望む業務や役割を選択できるようになり、キャリアアップのきっかけに繋がります。

また、「介護支援専門員(ケアマネジャー)」や「社会福祉士」といった別の資格取得を目指す場合にも、「介護福祉士」の資格は最初の足掛かりとなります。

よって、「介護福祉士」の資格取得は、介護業界で長く従事するうえでも、メリットが大きい資格と言えます。

給与アップに繋がる

「介護福祉士」の資格を所持している場合と所持していない場合では、給与に違いが出ることは言うまでもないでしょう。

同じ業務に当たっていても、「介護福祉士」の資格を所持しているだけで、「資格手当」が支給される組織や事業所は多くあります

また、上記に記載したように役職者となれば、さらに「役職手当」などの支給も望めます

さらに、厚生労働省が介護職の給与アップを目的で創設した「介護職員処遇改善加算」「介護職員等特定処遇改善加算」の恩恵を受けやすくなります。

詳細はこちらをご覧下さい。

働く場所に困らない

超高齢社会である日本の介護現場は、慢性的な人手不足です。

よって、介護職の求人数は他の業種と比較しても圧倒的に多いことから、働く場所に困ることはありません。

異業種・未経験からの転職や、結婚・子育てが一段落してからの転職先として働く場所を選ぶ場合も、「介護福祉士」の資格を所持していることは、大きなメリットになります。

また、常勤だけでなく非常勤(パート)の求人も多くあるため、様々なライフステージに合わせた働き方を選択できることも魅力の1つです。

「介護福祉士」の資格を所持していることで、希望する働き方を叶えやすくなります

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介護福祉士の資格を取得する方法

「介護福祉士」の資格を取得するための方法は、下記の3つとなります。

実務経験ルート

「実務経験ルート」では、下記いずれかの受験資格を満たし、国家試験に合格する必要があります。

3年以上の実務経験とは「従業期間3年(1095日以上)かつ従事日数540日以上」を指します。

  1. 3年以上の実務経験 + 実務者研修の修了
  2. 3年以上の実務経験 + 介護職員基礎研修+喀痰吸引等研修の修了

1.の受験資格については、「社会福祉士及び介護福祉士法」の一部改正により、平成29年4月1日から「実務者研修」の受講・修了が必須となりました。

2.の受験資格について、「介護職員基礎研修」は平成25年度の介護資格取得制度の改正により廃止されています。

ただし、制度改正前に「介護職員基礎研修」と「喀痰(かくたん)吸引等研修」の両方を修了している場合は、1.と同様に受験資格とみなされます。

必要な実務経験は3年以上と決まっているため、未経験から国家試験を受けて「介護福祉士」を取得するためには、最短でも3年間はかかることになります。

「実務経験ルート」では、実務者研修講座を修了していることが必須条件となるため、まずは、実務者研修講座を開講しているスクールなどに通うことが必要です。

 「すぐに働きたい方」や「とにかく実務経験を積みたい方」「介護職が自分に合っているか見極めたい方」などにとっては、このルートがおすすめとなります

養成施設ルート

「養成施設ルート」では、「社会福祉士及び介護福祉士法」の改正により、平成29年度(第30回)から、養成施設を卒業後に国家試験を受けることが必要となりました。

なお、養成施設を令和8年度末までに卒業する方は、卒業後5年の間は、国家試験を受験しなくても、合格しなくても「介護福祉士」になることができます。

この間に「国家試験に合格する」もしくは「卒業後5年間続けて介護等の業務に従事する」ことで、5年経過後も「介護福祉士」の登録を継続することができます。

しかし、令和9年度以降に養成施設を卒業する方からは、国家試験に合格しなければ「介護福祉士」になることはできません。

養成施設とは、厚生労働大臣指定の学校です。

養成施設の入学資格は、「高等学校卒業以上かそれに準ずる者」です。

つまり、高卒もしくは高等学校卒業程度認定試験などに合格する必要があります。

また、養成施設への通学期間は学歴・卒業した学校の種類によって異なります。「養成施設ルート」は、高校卒業後に進学を希望し、将来的に介護職を目指す場合の一般的なルートと言えます

なお、養成施設への通学期間は下記の通りです。

  • 普通科の高校を卒業した方…2年以上
  • 福祉系大学、社会福祉士養成施設、保育士養成施設のいずれかを卒業した方…1年以上

福祉系高等学校ルート

「福祉系高等学校ルート」では、下記いずれかの受験資格を満たし、国家試験に合格する必要があります。

  • 福祉系高校を平成21年度以降に入学して卒業した方…国家試験(筆記試験)で合格すれば、資格が取得できます。
  • 特例高校等を卒業した方…実務経験を9か月以上を経過した上で国家試験(筆記試験+実技試験)に合格すれば資格が取得できます。
    ※「介護技術講習」を受講されている方は、実技試験が免除となります。
図3 出典:公益社団法人 社会福祉振興・試験センター

国家試験の傾向と対策

ここ数年の合格率が70%前後で推移しているため、「介護福祉士」の国家試験は難易度が高くないと感じる方も多いのではないでしょうか。

実際に、難関国家資格と呼ばれるものには、合格率が10%以下のものもあります。

しかし、受験資格や試験形式なども異なることから、合格率だけで難易度を測ることは禁物です

高い合格率は、「介護福祉士実務者研修」の受講が必須となったことで、受験者のレベルが上がったとも考えられます。

油断せずにしっかり対策を行うことをお勧めします。

独学で試験対策をすることもできますが、通信講座やスクールで試験対策を行う方法も選択肢に入れましょう

プロの講師が必要な部分だけをわかりやすく解説してくれるため、効率よく勉強することができます。

また、「介護福祉士」の国家試験では、法改正や近年の高齢者を取り巻く課題などから出題されることも多く、最新の情報を取り入れた傾向と対策を教えてもらえるのも、大きなメリットです。

さらに、通学の場合では、普段とは違う場所で周囲にライバルがいる環境へ身を置くことで、より集中して勉強に取り組むことができるでしょう。

まとめ

介護職の名称(呼び名)や業務範囲の違いと、「介護福祉士」などの資格を取得することで得られるメリットについて、理解を深めていただけたでしょうか?

「介護福祉士」の資格は「国家資格」でありながら「名称独占」であることから、資格を所持していなくても、介護職として働くことは可能です。

しかし、介護業界で長く働くことを考える場合は、昇給やキャリアアップ、転職のしやすさなど、「介護福祉士」の資格を取得することで様々なメリットに繋がります。

介護職に興味がある場合の目標として、「介護福祉士」の資格取得を目指すことを強くお勧め致します

この記事を参考にし、「介護職として働いてみたい」と感じる人が一人でも多く増えて欲しいと願います。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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