
介護福祉士国家試験に合格するためには、どのような勉強法が効果的なのかしら?
独学で合格できるのか、とても不安だわ……



合格率は70%前後と、難易度はそんなに高くないため、間違えた勉強法を選択しなければ、独学でも十分に合格できるよ!
【直近5年間の受験者・合格者・合格率の推移】
年(回) | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2025年(第37回) | ? | ? | ? |
2024年(第36回) | 74,595人 | 61,747人 | 82.8% |
2023年(第35回) | 79,151人 | 66,711人 | 84.3% |
2022年(第34回) | 83,082人 | 60,099人 | 72.3% |
2021年(第33回) | 84,483人 | 59,975人 | 71.0% |
2020年(第32回) | 84,032人 | 58,745人 | 69.9% |
ぼく自身は、合格者を何人も排出した塾講師でなければ、教育のプロでもありません……
けれども、介護福祉士を含めた複数の資格試験にすべて一発合格したという実績があります!!


この記事では、ぼくの経験・調査をもとに、介護福祉士国家試験に独学で合格するための効果的な勉強法を解説します。
年齢・性別・職業(社会人・大学生)を問わず、どなたでも活用できる方法で、わかりやすくまとめました。
サクッと、ご覧ください!
【結論】過去問を繰り返し解こう!


結論から言うと、独学で介護福祉士国家試験に合格するためには、過去問を繰り返し解くこと(過去3年分×3回)が最優先です。
また、過去問が8割程度解けるようになった後に予想問題に挑戦することで、さらに効果的な勉強となります。
・過去問を繰り返し解こう! ※過去3年分×3回
・予想問題に挑戦しよう! ※過去問が8割程度解けるようになった後
その大きな理由は、下記のとおりです。
【過去問を繰り返し解き、予想問題に挑戦するべき理由】
- テキスト(参考書)を活用したインプット重視では、試験で問われる知識を習得できないから
- インプットよりも、アウトプット重視の方が効率的だから
- 過去問を解くだけでは、類似する問題や初めて見る問題への対応力が身に着かないから
テキスト(参考書)を活用した勉強では、知識を習得した気分になりますが、実際の試験で問われる知識を習得することはできません。
テキストでインプットだけを繰り返しても、知識は習得できたのに試験でうまく活用きないという状態に陥りがち……



解説を読んだ時に「なんだ、これのことか。知ってたのに間違えた……」となるパターンだね。
一方、過去問を繰り返し解く勉強法は、実際の試験で問われる知識を習得できるのはもちろんのこと、問題に慣れながら苦手な部分にも気づくことができます。
つまり、過去問を繰り返し解くアウトプット重視の方がより効率的に知識を習得することができるというわけです。
過去問題集には解説までわかりやすく掲載されているため、よほどのことがない限り、テキストがなくても困る(理解に苦しむ)ことはありません。



たしかに家電を使ったりゲームで遊ぶ時も、最初から説明書・攻略本をすべて読み込んで始める人は少数派だわ……
参考書(テキスト)は、わからなくなった時にサポートしてくれる書籍だと考えればよいのね!



そうそう!
試験対策もまったく同じで、まずは過去問を解いてみることが大切だよ!
ただし過去問を繰り返し解くだけでは、過去問は解けるのに類似する問題や初めて見る問題を解けないという状態に陥る場合があります。
そこで効果的な勉強法が、予想問題に挑戦することです。
予想問題に挑戦すると、過去問を解くだけでは習得しきれなかった周辺知識を補うことができます。
(解けなかった問題は、理解度の浅い部分である可能性が高いです)
また、類似する問題や初めて見る問題への対応力も身に着きます。



力試しにもなるし、一石二鳥よね!
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過去問を活用した勉強のポイント


ここからは過去問を活用した勉強のポイントについて、詳しく解説していきます。
ぼくの考える勉強のポイントは、下記のとおりです。
【過去問を活用した勉強のポイント】
- なるべく早く始める
- 毎日やる(やらない日を作らない)
- 何度も繰り返し解く(周回する)
- 解答・解説を深掘りする(問題を丸暗記しない)
- 1つの問題にこだわりすぎない
- 不正解が続く問題を分析する
- 最近の傾向や制度の改正を確認する
なるべく早く始める
介護福祉士国家試験は、福祉の基本理念から法律・医療・心理学・権利擁護など、幅広い分野の知識が求められます。
よって勉強は、なるべく早く始めるに越したことはありません!
介護福祉士国家試験で出題される試験科目は、下記の11科目です。
【試験科目】
- 人間の尊厳と自立、介護の基本
- 人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術
- 社会の理解
- 生活支援技術
- 介護過程
- こころとからだのしくみ
- 発達と老化の理解
- 認知症の理解
- 障害の理解
- 医療的ケア
- 総合問題
▼科目別出題基準の詳細はこちら
公益社団法人社会福祉新興・試験センター 介護福祉士国家試験科目別出題基準



けっこうボリュームがあるわねぇ……
介護福祉士国家試験を受験するためには、実務者研修の資格取得に加えて、3年以上かつ540日以上の実務経験が必要です。
よって「仕事との両立で大変!」という方が多いのが実情……
「忙しくて勉強する時間がとれなかった」とならないよう、なるべく早く勉強に取り掛かかりましょう!



難易度が高くないからといって、油断は禁物だよ!
毎日やる(やらない日を作らない) ※習慣化が一番重要!
「毎日やること=習慣化」こそ、試験に合格するために一番重要と言っても、過言ではありません。
「勉強を習慣にすることなんて無理だよ……」と考えているそこのあなた!
そんなことはありません。
コツさえ押さえてしまえば、誰でも無理なく習慣化ができます。
ぼくの考える勉強を習慣化するためのコツは、下記の6つです。
【勉強を習慣化するためのコツ】
① 周囲に宣言する
② 小さく始める
③ トリガー(きっかけ)を作る
④ やらないと気持ち悪くなる仕組みを作る
⑤ ご褒美を設定する
⑥ 仲間を作る



1つずつ詳しく解説するよ~
① 周囲に宣言する
周囲の先輩・同僚・後輩などに、自分の覚悟を宣言しましょう!
ぼくのおすすめ宣言は、下記のような感じです。
・「必ず一発で合格してやる!」
・「そのために毎日欠かさず勉強している!」
・「カッコいい介護職になりたい!」
自分が発した宣言によって、「やらなければならない」「絶対に合格してやる」という心理が働くでしょう。
途中で諦めることが難しくなり、勉強を継続するモチベーションの維持・向上へと繋がります。
負けず嫌いの方には、ピッタリの方法です!
宣言しておけば、周囲の協力も得られやすくなります。
②小さく始める
最初から「毎日2時間勉強するぞ!」という大きな目標を立てる人がいますが、あまり良い方法ではありません。
そんな人に限って途中で息切れし、習慣化に失敗……という人が多い傾向が……
まずは大きな目標を設定せず、小さく始めることが大切です。
「毎日10分でいいからやろう」「一問でいいから解いてみよう」と、小さな目標を立てるのが良いでしょう。
③トリガー(きっかけ)を作る
「トリガー(きっかけ)」とは、勉強するためのスイッチのようなものです。
自分に合ったトリガーを作ることで、習慣化がしやすくなります。
・時間に紐づける…朝の5時に30分、夜の9時に1時間 など
※POINT:他の予定とセットにする
・場所に紐づける…自室、カフェ、図書館 など
※POINT:心地いい場所、行きやすい場所を選ぶ
・行動に紐づける…コーヒーをいれたら、お風呂に入った後 など
※POINT:すでに習慣になっている行動とセットにする
・視覚的に紐づける…机の見えるところに問題集、スマホの壁紙に目標を設定 など
※POINT:視覚に入りやすい場所を選ぶ
・音や音楽に紐づける…雨音を聴きながら、BGM・サントラを聴きながら など
※POINT:歌詞がないBGMや自然音がおすすめ
④ やらないと気持ち悪くなる仕組みを作る
勉強を習慣化するためには、やらないと気持ち悪くなる仕組みを作ることが必要です。
一番のおすすめは、連続記録をつけることです。
連続記録をつけることで、「連続記録を途絶えさせたくない」「少しでもいいからやらないと」という気持ちが高まります。
・カレンダーに 「✔チェック」をつける
・アプリで勉強の習慣を記録する
・勉強ノートに日付と時間を記入する
ぼく自身は「勉強ノートに日付と時間を記入する」という方法で、習慣化しました。
試験合格後、「よく頑張ったなぁ」と自分を誉めながら、溜まった勉強ノートを見返した記憶があります。
⑤ ご褒美を設定する
人間の脳はご褒美(報酬)を得ると、ドーパミン が分泌されます。
ドーパミンとは脳内で合成されるホルモンの一種で、「3大幸せホルモン」の1つです。
やる気・集中力・モチベーションに関与し、ポジティブな気持ちを生み出す効果が期待できます。
・勉強がポジティブな行為として認識される
・「勉強後は楽しいことがある」と脳が覚える
・やる気・集中力・モチベーションが高まる
・達成感が得られやすくなる
自分に合った小さなご褒美を設定することで、習慣化がしやすくなります。
最終的には、ご褒美がなくても勉強ができるようになるかも!?
⑥ 仲間を作る
勉強を毎日続けるために「仲間を作ること」は、非常に効果的です。
一人だとサボりやすいが、仲間がいると「みんな頑張っているから、自分も頑張ろう」と思えるようになります。
ぼくが勤める施設のスタッフも、同時期に実務者研修の資格を取得した仲間と「一緒に合格しよう!」と士気を高め合っていました。
誰でも良いというわけではありませんが、同じ目標に向かう仲間を作り、士気を高め合うのが良いでしょう。



「毎日やること」が一番重要なのが、よく伝わってきたわ!
そのためにも、①~⑥のコツを押さえて行動しないとね。
【勉強を習慣化するためのコツ】
① 周囲に宣言する
② 小さく始める
③ トリガー(きっかけ)を作る
④ やらないと気持ち悪くなる仕組みを作る
⑤ ご褒美を設定する
⑥ 仲間を作る
やらない日を作ってしまうと「昨日もやらなかったし、今日もいいか」といったように、習慣の崩壊に繋がります。
どうしても疲れた時、モチベーションが上がらない時は「5分だけ」「一問解くだけ」という感じでも大丈夫!
勉強を習慣化させ、「少しでもいいから毎日やる」「やらない日は絶対に作らない」という姿勢と強い気持ちを持ちましょう。



一日一日、頑張った自分を誉め続けることが大切だよ!
何度も繰り返し解く(周回する)
エビングハウスの忘却曲線によると、人は学習した内容の約70%を翌日には忘れてしまうと言われています。
「しっかり覚えた!」と思っていても、翌日思い出そうとすると思い出せない……
このような経験は、誰にでもあるでしょう。
脳は情報が何度も繰り返されると「重要である」と判断し、長期記憶として保存します。
つまり、短期記憶から長期記憶に移行するためには、何度も繰り返し解くことが一番効果的だということです。
せっかく購入した過去問題集を1周だけで終えるなんて、もったいない!
最低でも3回は過去問を周回し、知識・記憶の定着に努めましょう。



何事も、コツコツと続けることが大切なのね。
解答・解説を深掘りする(問題を丸暗記しない)
過去問を繰り返し解くことを勧めると、問題自体を丸暗記しようとする人がいますが、それでは意味がありません。
また、自分でも無意識のうちに「この問題の答えは 3 だったよな」という感じで、問題と解答を結び付けて記憶してしまうこともしばしば……
このような状態を防ぐためには、問題に対する解答・解説を深掘りすることが必要です。
ご存じのとおり本番の試験では、過去の問題がそのまま出題されるわけではありません。
問題の表現や角度が変わったり、類似する問題への対応力が身につくよう、「なぜ?」「どうして?」の部分について理解を深め、他の問題とも関連付けて覚えましょう。



問題の丸暗記はご法度だよ!
1つの問題にこだわり過ぎない
社会福祉士の国家試験は、全125問の5肢択一を基本とする多肢選択式で行われます。
総得点の60%程度を基準とし、難易度で補正した点数以上を得点することが、合格基準の1つです。
▼合格基準の詳細はこちら
公益社団法人社会福祉新興・試験センター 介護福祉士国家試験合格基準
つまり言い換えるなら、125問すべてを正解する必要はないということです。
過去問のなかには、とても難易度の高い問題も含まれています。
始めは「解けそうな問題」「簡単な問題」から理解を深め、確実に得点がとれるようにしましょう。
1つの難しい問題にこだわり過ぎて、簡単な問題が解けないようでは、元も子もありません。



難しい問題、簡単な問題どちらも同じ1点だよ!



まずは簡単な問題を落とさないようにすることが大切なのね~
不正解が続く問題を分析する
2つ目の合格基準は、11科目すべてにおいて得点することと定められています。
0点の科目群をつくらないようにするためには、苦手な科目(得点の偏り)を減らすことが必要です。
過去問を周回すると「あ、この前も間違えた」「分かっていたはずなのに……」といったように、不正解が続く問題が出てきます。
不正解が続くということは、あなたの理解が浅く苦手な科目である可能性が高いと言えるでしょう。
苦手なままにしておくと、0点の科目群をつくってしまう原因にもなりかねません……
不正解が続く問題を分析し、「なぜ間違えたのか?」「どの部分がわからないのか?」を明確にすることが大切です。



苦手科目はそのままにせず、きちんと向き合おう!
最新の傾向や制度の改正を確認する
過去問題集で勉強する際に注意したいのは、最新の情報ではないことです。
試験問題で扱われる統計データ・法律・制度は、変化し続けています。
医療保険は2年、介護保険は3年ごとに法改正があり、直近で改正された制度は出題されやすいので必ずチェックしておきましょう。
最新の問題集・テキストの多くは、解答・解説で法改正に触れています。
自分で調べたり、間違いがないかを都度確認していては効率が悪く、時間がもったいない!
最新の傾向や制度の改正を確認するためには、少しコストがかかっても、問題集・テキストは最新のものを購入するのが良いでしょう。



数年前の問題集・テキストを使っている人は要注意ね!
過去問が解けるようになったら、予想問題に挑戦しよう!


過去問が8割程度解けるようになったら、いよいよ次のステップ!
自分の力試しを兼ねて、予想問題に挑戦しましょう。
【予想問題に挑戦するべき理由】
- 過去問を解くだけでは、類似する問題や初めて見る問題への対応力が身に着かないから
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【2026年最新(第38回)】独学で合格!介護福祉士国家試験対策におすすめの問題集・テキスト一覧
予想問題に挑戦することで、これまで見た類似する問題や初めて見る問題への対応力が身に着きます。
「これまで蓄積した知識を応用しながら解く」という感覚は、とても重要です。
模擬試験のように時間を設定して実施することで、本番さながらの体験になるでしょう。
この感覚を体感しておくことは、大きなアドバンテージになります。
ただし、予想問題の挑戦が直前すぎると、思うような点数(結果)が取れなかった場合に慌てることになるため、注意が必要です。
不正解だった問題を分析する時間を確保しておきましょう。



余裕をもって、予想問題に挑戦しよう!
【まとめ】勉強法で迷ったら、とりあえず過去問を繰り返し解こう!


ここまで読んでも、どうしたらよいかわからない……
そんな人は、とりあえず過去問を繰り返し解いてみるところから始めてみましょう!
【過去問を繰り返し解くべき理由】
- テキスト(参考書)を活用したインプット重視では、試験で問われる知識を習得できないから
- インプットよりも、アウトプット重視の方が効率的だから
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【2026年最新(第38回)】独学で合格!介護福祉士国家試験対策におすすめの問題集・テキスト一覧
介護福祉士国家試験は、独学でも十分に合格できる難易度です。
効果的な勉強法を選択し、介護福祉士国家試験に合格しましょう!
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

